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【ぶどう農家就農希望者必見!岩手県花巻市大迫町】ぶどう農家・ワイン醸造家が語る!ぶどうへの熱き思い!~大迫佐藤葡萄園 佐藤直人さん~「前編」
佐藤さんは大手医療機器メーカーを脱サラし、2017年5月に岩手県花巻市大迫町に移住しぶどう農家として新規就農しました。2021年9月には自家醸造を開始し、今年2022年4月ファーストヴィンテージを発売した新進気鋭のぶどう農家・ワイン醸造家である。今回は移住し、ぶどう農家として就農した佐藤さんの会社員時代の「過去」からぶどう農家としての「現在」・「未来」についてリアルを語ってもらいました。「前編」・「後編」と掲載します!
~ぶどう農家・ワイン醸造家としての現在~
ぶどう畑は65aくらいで樹齢20年以上のワインぶどうと生食ぶどうを手がけている。栽培するぶどうの9割がワイン用で生食用(シャインマスカット・藤稔等)は少しである。ワインの原料はワインぶどう100%で、同じ醸造酒のビールや日本酒のように水を使うことは無い。したがって原料ぶどうの出来(品質)がワインの出来を決定付ける。佐藤さんは前職の技術職としての経験を活かして栽培管理にデータ分析やPDCAを活用し病気や未熟なものが少ない健全なぶどう栽培に努めている。これによって美味しいワインの原料ぶどうが出来上がる。一方生食用ぶどうまで手が回らない。生食用ぶどうをお客さんが買う際、品定めの基準は「形」であることから商品価値を高めるために栽培管理の中で房の形をしっかり整える必要がある。佐藤さんは、ワイン用ぶどう栽培が主であることから、生食用ぶどうは佐藤さんを知っているお客さんにのみ販売している。更に出荷の手間を省くためにお客さんに自身の畑にぶどう狩りに来ていただいて収穫した分をキロあたりの価格で販売している。
ワイン醸造は県工業技術センターや各地で開催されたワインアカデミーで学んだ。繰り返しになるがワインの出来はぶどうで決まる。したがって醸造ではぶどうのポテンシャルを最大限引き出すことに注力している。
~ぶどう農家就農までの道のり~ワインとの出会い~
・1960年岩手県花巻市生まれ~市内の高校を卒業後、首都圏の大学へ~医療機器メーカーに技術職として勤務。国内では静岡、山梨など、また海外赴任も経験しベルギー、アメリカなどで主に医師から医療機器に対するニーズを伺い商品開発をしていた。家族は直人さんと奥様の二人家族。単身でベルギー・ブリュッセルに駐在時は欧州各国に出張する機会が多く、現地ではビジネスランチをするのが主だったという。その際にはごく自然にワインが給仕され、ワインを口にしながら面談等を行っていた。「飲料水よりもワインのほうが安いくらい。」―それほど海外ではワインが親しまれていた。そうすると仕事柄必然的にワインに接する機会が多くなったことから次第にワインに興味を持ったという。味の幅(いろんなタイプの風味があること)がビール等より面白いと思ったそうだ。余暇にはブリュッセルから車で3時間くらいのフランス・シャンパーニュ地方にも訪れるなど、日本では味わうことのできない歴史を感じさせるワイナリーを自身や同僚らと数々巡って歩いた。この時点(30代前半)ではまだ、ぶどう栽培、ワイン造りをしたいという思いはなく観光地を巡る感覚だったという。
・ぶどう農家・ワイン造りを意識し始めたのはアメリカ駐在時(2007年~2012年)で47~52歳の時であった。週末は頻繁にワインの銘醸地であるカリフォルニア、オレゴン、ワシントン州を訪れた。特にカリフォルニア州のナパやソノマは道沿いにワイナリーが軒を連ねる一大ワイン観光地となっていて、各ワイナリーを試飲して巡りワイナリーの歴史や取り組みを聞くにつれて、ぶどう栽培やワイン造りへの憧れが益々大きくなった。日本に帰任後、管理系の仕事に戻ってしまった中で、もの造りに携わりたい思いとぶどう栽培、ワイン造りへのあこがれが融合して、定年を待たずに早期退職就農することを想定して農地の探索、情報収集、関連するセミナーへの参加を進めた。両親の死去、自己実現の願望、新たな転勤の打診等が重なり、会社生活に終止符を打ち2016年に会社を退職し、2017年5月に花巻市大迫町に移住(新規就農する前は静岡に在住)し、新規就農することとなった。両親が農家というわけでもなく、就農する前は農業知識も無かった佐藤さんは、移住してきてから1年間、大迫の農家で農業の指導を受けた。~「後編」へ続く~
ワイン用ぶどうを乾燥させている
佐藤さんのワイン用ぶどう
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