地域おこし協力隊OBが答えてくれた『協力隊ってなんだろ?』
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こんにちは! 萩市ローカルエディターの上田です
この度、萩市地域おこし協力隊を任期満了につき卒隊なさる広瀬耕さんに、協力隊3年間の振り返りと、これからのことをお聞きしてきました。
広瀬さんは空き家解消問題をミッションとして活動されていた方で、自ら萩市三見に空き家であった古民家を購入し改修し「古三堂」と名付け、自らの住居兼活動拠点としてきました。
空き家を改修することも地域の課題に取り組むことも未経験の広瀬さんでしたが「とにかくやってみる!」という精神で、立ちはだかる様々な“壁”をクリアしてきました。
そんな広瀬さんのお話をぜひお聞きください。

<卒隊を迎え今のお気持ち>
上田)広瀬さんついに卒隊ですね。今のお気持ちを教えてください。
広瀬)3年間はあっという間でしたね。
   いろんなことやったんですけど「ああすればよかった」「こうすればよかった」という後悔はないですね。
   むしろ早くやればよかったな、ということもあって、自分の中ではやりたいと思ったことは全てできたと思います。
上田)広瀬さんがやりたかったことというのは…
広瀬)空き家の改修とか地域交流とかイベントとかですね。
上田)広瀬さんの場合、協力隊としてのミッションが空き家問題でしたよね?
   まぁね、広瀬さんは2年でほとんどのことができてしまい「1年余っちゃった」って言ってましたもんね(笑)
   だけど、それ以外で「これはできなかったなぁ」っていうことありますか?
広瀬)できなかったこと…それは3件目(の空き家)の購入かなぁ(笑)

協力隊ってなんだろ?

上田)協力隊、3年間お勤めになってどうでした?
広瀬)着任してすぐは、空き家バンク業務とかを本庁の方でやってました。
   そこで空き家に触れる機会を頂きました。
   しかし空き家バンク業務だけでは3年後の自立に繋がらないので、並行して将来の拠点とするための家探しなども始めました。
   ご縁があって、三見のこの家(古三堂)と出会うことができたので、協力隊としての活動拠点も本庁から三見に移しましたが、常に『3年後どうしよう…』という焦りとか、モヤモヤした不安はありましたね。
   でも以前もお話ししましたが、萩市の協力隊はネームバリューあって、どこ行っても「協力隊です」って言ったら分かっていて、活動しやすかったのは良かったです。
上田)まぁねぇ…先輩のおかげよね。
広瀬)はい。
上田)なるほど、それ以外で何かご苦労されたことは?
広瀬)行政とのバランスが結構難しかったですね。
   自分がやりたいと思ったことがあったとしても、それをちゃんと説明して理解してもらうために、やる前にまず「根拠」や「証明」となる裏付けを揃えないといけなかった点はちょっと苦労しましたね。
上田)説得材料というか、納得してもらうための資料ですよね。
   しかしまぁ、そう言ったことも一つ一つクリアして、様々な実績を残されましたね。
   ところで、3年間協力隊を務め上げた広瀬さんだからお聞きしたいことがあります。

「協力隊」ってなんだろ?

広瀬)協力隊ですか…。
   そうですねぇ…地域をちょっとだけ面白くする人みたいな感じですかね。
   地域って、既にそれぞれに大切にしている伝統とか文化とがありますから、僕ら(協力隊)は無理やり何か新しいものを地域に押し付けるんじゃなくで、地域を知った上でちょっとお手伝いというか、あくまで補助的な役割をするものなんじゃないかなぁと思いました。

<三見を拠点とした理由>
上田)広瀬さんが三見というか古三堂(になる)空き家を選んだ理由としては、将来自立していくために自分が理想とする暮らしのイメージと照らし合わせて「ここならいいな」と思えたからですか?
広瀬)そうですね。
   常に3年後の卒隊のことを考えて、何かやらなきゃという思いがあった中、とても良いタイミングで空き家と出会うことができましたので、結果的にですけど三見に拠点を置いて活動していこうと決めました。
   三見は立地的にいうと、萩の中心部(三角州の中)に近くて便利で住みやすい“ちょうどいい田舎”です。
   もちろん色々良い場所とかもあるんですけど、とにかく平凡な暮らしができるところがいいですね(笑)
上田)なるほど『思い』と『タイミング』が上手いこと合ったということですね。
   それで、協力隊として三見に住んでみてどうでした?
広瀬)自分は協力隊として地域の課題解決をしにやってきた訳だから、そういった期待に応えなきゃというプレッシャーを勝手に感じてたんですが、三見というところはですね、いい意味であんまり期待されてない感じでして(笑)ノビノビやらせて頂きました。
   むしろ三見に来た時点でプラスに感じて貰えて、来ただけで『ありがとう』って言って貰えたんで凄く活動しやすかったです。
上田)優しく迎えてもらえた感じですか?
広瀬)そうですね、はい。
上田)でも地域に溶け込むって大変でしょ?
広瀬)地域に入るってことは『同じリスクを背負う』ということなんですよね。
   今抱えている問題を「自分ごと」として捉えて関わっていくことができれば自然に溶け込むことができると思います。
   その辺が外から来て「お手伝いします」という方との違いですね。
   それはそれでとても有難いことなんですけど、自分が同じ状況に置かれてはじめて分かることがあります。
   僕なんかは、家ありきでポーンと外からやってきた訳ですけど、来ちゃった以上「やるしかない」ということが目前にあって、それに対して自分ごととしてちゃんと関わっていけば自然と地域には馴染めるんじゃないかなと思います。
   既に住んでいる人々の中に入ってその一員になるだけなんだと思います。

地元だけでなく、他地域の子供達とも接点を持ち、地域のことを知ってもらったり、農業体験を手伝ったりしてきました

地元だけでなく、他地域の子供達とも接点を持ち、地域のことを知ってもらったり、農業体験を手伝ったりしてきました

古三堂という交流の場をベースに様々な人と出会い、様々な話をしました

古三堂という交流の場をベースに様々な人と出会い、様々な話をしました

今が幸せなのでこれを維持していく、それが僕の希望です

上田)しみじみ思うことですが、もう卒隊しちゃうんですね。めちゃめちゃ寂しいです。
広瀬)はい(笑)
上田)ところでこれからの暮らしについて教えて頂けますか?
   暮らしそのものがミッションと言ってもいい広瀬さんのこれからの活動って、どの辺が変化していきます?
広瀬)これからは収入を得ていかなくてはならないので、(協力隊や近しい人には)以前から言っていた大判焼きをはじめとした飲食営業や定期的にやっているフリーマーケットをやったりして、来た人が何かメリットを感じられる場作りをしていきたいと思っています。
上田)古三堂2号(仮)について教えてください。
広瀬)はい。
   今改修している古三堂2号(仮)は移住体験型の宿泊施設です。
   一棟貸しで普通の家として暮らしてもらって…。移住前のお試しにこの施設を使って貰えたらいいなぁと思っています。
上田)なるほどねぇ。ちょうどいい田舎で平凡な暮らしを実体験できる施設ですね。
   これからの広瀬さんについて、色々お聞きしてきましたが、将来の夢とか希望について教えて頂けますか?
広瀬)将来ですか…? 正直いうと、今のままのペースでいきたいと思っています(笑)向上心がないと思われてしまうかもしれませんが、今が幸せなのでこれを維持していく、というのが将来の夢とか希望になると思います。とにかく現状維持(笑)
   ただ、現状維持と言ってもその維持にこれからお金がたくさんかかっていくと思っているので、収入的には向上させていきたいと思っています。プラマイゼロくらいになればそれでいいですね。

<空き家問題について>
上田)広瀬さんは、自らのミッションである「空き家問題」に取り組むために、自らも空き家を購入し住居や活動拠点として活用してきましたが、広瀬さん的に“空き家問題解消プロジェクト”ってどのくらい進んだと思います?
広瀬)まぁ、今は「いないよりはマシ」という程度だと思います(笑)微力ですけど、古三堂を作り活動するおかげで取材してもらったり、いろんな方々とお話しをしたり、イベントとかで知ってもらったりと、関わってくれた人たちには「空き家」というワードを植え付けることができたと思います。
上田)以前、自分(広瀬さん)が地域に入ってちょっとでも賑やかになったら、人が入ってきやすいんじゃないかって仰ってましたよね? 確かに小さな一歩なのかもしれないけれど、この一歩がないと、誰かがこれをやらないとってことを広瀬さんはやられたのかなぁと。

\さぁここでいつもの質問、してもいいですか?/

広瀬)…はい。
上田)では定番の質問!「今思う豊かさとは!!」
広瀬)『自分が納得すること』かな?
上田)ありがとうございました。萩市地域おこし協力隊 ご卒隊おめでとうございました。これからも頑張ってください!!

いかがでしたでしょうか?
20代の後半1人で萩にやってきて、古民家と出会い、地域に入り、暮らしを作っていった広瀬さん。
彼は空き家を購入し自らの住まいとすることで、空き家問題や地域課題にアプローチしてきました。
協力隊3年間の任期を終え、これからの暮らしについてもお聞きすることができましたが、皆さんはどうお感じになりましたか?
少しでも「共感した」とか「ためになる情報だった」と思って頂けましたら【興味ある】のボタンを押して頂けたら嬉しいです。
また、彼が運営する萩市三見の古三堂は気軽な交流スペースですので興味のある方、気になる方はぜひお立ち寄りください。

以上、萩市ローカルエディター上田がお届けしました。
またSMOUTでお会いしましょう♪

今の幸せを維持するために、これから様々な取り組みをしていくそうです

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ひょんなことで同居することになった愛犬“くまごろう”との「のんびりタイム」

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萩市ローカルエディター
プロジェクトの経過レポート
2024/07/17

「いつも暮らしの中にある」そんな存在になりたい

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萩市街を一望できる“田床山”を
みんなの「愛着」と「誇り」が詰まった
素敵な場所に!!

まずは「訪れる」というカタチで関わりを持ちませんか?

◇プロジェクトはこちら→ https://smout.jp/plans/17718

\ぜひご覧ください/

2024/04/16

広瀬さんの古三堂でイベント「市の市」が開催されますよ!

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萩市地域おこし協力隊OBの広瀬耕さんが、自ら作り上げた地域交流拠点「古三堂」で、ほぼ毎月行われている「市の市」のお知らせです!

■出店:古三堂>・大判焼き・コーヒー・古物
    たまや>・菓子パン
    萩アロマ蒸溜所>・古本・アロマスプレー・香りクレヨン(アロマなどは地域おこし協力隊OBの秋山光里さんが作ったものです。また試作中の〝香りクレヨン〟を展示してあります!是非手にとって使ってみて下さい!)
■日時:4月21日(日曜日)10時〜16時
■場所:古三堂(萩市三見705)

萩地域の方はもちろんですが、他地域からのお越しもお待ちしております!
数年前に移住して地域に根差し暮らしている広瀬さん。当日は大判焼きで大忙しかもしれませんが(笑)時間があれば地域移住のリアルをお聞きできるかも!?
おしゃれに改修された古民家(古三堂)も見応えありますので、この週末はのんびりピクニックがてらいかがでしょうか?

\みなさんのお越しをお待ちしてます!/
◾️詳しくは: https://www.instagram.com/kosandou/ (古三堂インスタ)

2024/03/27

萩市の新しいプロジェクトをお知らせします

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“夏みかんのある風景”は萩の風景。
そんな萩のシンボル夏みかんの“今”を体験しませんか?

萩市地域おこし協力隊OBの秋山光里さんと一緒に萩の原風景である“夏みかんのある風景”を守るために何をすれば良いか、一緒に考え・行動していただける方を募集しています。
今回は初回でもあるので、まずは現状を見て・知っていただき、さらに樹勢を守るための「お花摘み体験」もしていただきます。
市外にお住まいの方はもちろんですが、萩市民の皆さんにもぜひ参加していただきたいイベントです。
詳しくはこちらをご覧ください→ https://smout.jp/plans/15539
よろしければ「興味ある」ボタンをクリックしてからご応募くださいね〜🍊
よろしくお願いします

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萩市
上田晃司が紹介する萩市ってこんなところ!

今回ご紹介したのは、萩市のなかでも『三見』と呼ばれる地域で、旧萩市内と呼ばれる萩の中心部から車で10〜15分くらいの場所です。北西部には日本海が広がり、海上には無人島やいくつかの岩礁があり、北長門海岸国定公園の一部として美しい景観を形成しています。また密かに釣りの穴場として人気を集めているそうです。
村の中心には三見川が流れ、川沿いに山へ向かって歩くと、山口県では珍しい大型石造の『めがね橋(三見橋)』があります。めがね橋の周囲はサクラ・アジサイ・ツツジ・シャクナゲなど季節の名花を楽しむことができる自然公園となっています。
萩に来て、旧市内は見て回ったけど三見には行ったことがないな、という方。旧市内からレンタカーですぐの場所ですので、ぜひ一度見に来てください。特に夕方の海が素敵ですよ。
“ありのままの三見”には、新しい生き方のヒントがあるかもしれません…。

上田晃司
萩市ローカルエディター

東京からのIターン移住者。プロカメラマン、エディター、デザイナーなどのスキルを活かし、萩市ローカルエディターになりました。現在は明倫学舎4号館にオープンした「はぎポルト-暮らしの案内所-」で活動中です。

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