甲賀の「やま」を次世代につなぐ活動!(地域紹介:滋賀県甲賀市大原)

やまのおっ山だフォ。滋賀県では、農山村活性化に取り組む地域を
「やまの健康」モデル地域に選定しているフォ。
モデル地域の1つ、甲賀市大原(こうかし おおはら)の活動を紹介するフォ。

滋賀県の甲賀といえば、“忍者!”のイメージだフォ。

そんな忍者の隠れ里でもあった甲賀市は、古くから森林資源の豊かなエリアだフォ。
里山で暮らす人々は家と田んぼと山林を持ち、
ごはんを炊いたりお風呂を焚いたりするのは薪。

家を建てたり直したりする時も、自分の山から木を伐り出していたフォ。
暮らしのなかに「農業」や「林業」が自然と息づいていた地域だフォ。
ところが、今では、生活の中であまり使われなくなった山。
そんな山の魅力を次世代につなげたいと活動をしている地域を紹介するフォ。

山の持ち主探し

(大原)
子どもの頃、忍者ごっこをしたり秘密基地を作ったりした里山は、今ではシカとイノシシの隠れ家になってしまいました。人が入らなくなって、山が泣いています。

と危機感をつのらせておられるのは、大原自治振興会の会長である大原さん。
大原さんは“甲賀木の駅”や“大原財産区”など、大原にある山関連の団体すべてに関わっておられます。そもそも、なぜ山が荒れはじめたのでしょうか?

(大原)
時代とともに暮らしと里山の関わりが薄くなって、山に入る人が少なくなったからですね。今はもう持ち主さえわからなくなっている山がたくさんあるんです。持ち主がわからなかったら勝手に入ることもできないし、山の整備や活用をしようにもできません。
(大原)
これは甲賀だけじゃなくて、日本全体で起きている問題。山を相続する時に登記簿への名義変更がされていなかったり、そもそも境界に杭が打たれていなかったりして、どんどん代替わりしていくうちにわからなくなっていく。だから大原では、まず、山の持ち主を探して境界を明確化する活動をはじめたんです

持ち主がわかり、境界が明らかになれば、整備や保全ができて「やまが健康に」なる!やまが健康になれば水源涵養機能も回復するし、CO2の吸収・固定や生物多様性にも貢献できる!そんな想いで“山の持ち主探し”がはじまったのは、2021年の春。

まずは森林所有者や土地の形状について資料を調査した後、実際に境界の目印を知っていそうなキーマンを見つけ出して、持ち主と一緒に山に入って境界に杭を打ちました。最終的には測量図をデータで持ち主に渡すところまでやりたいそうです。

甲賀木の駅 メンバー

甲賀木の駅 メンバー

山の持ち主と 境界さがし

山の持ち主と 境界さがし

助太刀 求む

(大原)
最初は手がかりがありそうな場所からスタートしたんですけど、それでも大変。持ち主が他府県に引っ越している場合もあるし。調べるのも1日3ヘクタールくらいが限界だから、まだまだ、大原の山全体からするとほんの少ししか進んでいません。

“山の持ち主探し”は、山と人との関わりをもう一度見つめ直すためのスタートです。将来的には「地域の内外の人が木や森にふれられるようなイベントの企画・開催」、「子どもを中心とした山での体験・学習」、そして最終的には「木材資源を循環する仕組みづくり」まで大原さんたちは構想されています。

 その他、“林・福・商”連携にも取り組んでおられます。地域の山から伐り出した木を福祉作業所で薪割りしてもらって、軽トラで県内のマイアミ浜オートキャンプ場に運んで販売。

(大原)
大原はスギやヒノキなどの針葉樹が多く、それらの薪はじっくり楽しむ焚き火には向きません。でも、バーベキューする時にはすぐ燃えつきる針葉樹がちょうどよかったらしく、去年は7000束も販売できましたよ。
(大原)
甲賀エリアにUターン移住する人たちのアンケートを見ても、“子どもの頃に山や川で遊んで楽しかったから”という理由が多いんです。だから、やっぱり子どもを山で遊ばせたいですね!
そう言って、大原さんは子どもたちが山で遊んでいる写真を楽しそうに見せてくださいました。

このような、木を伐ったり、山の中で遊ぶ活動を展開できているのも、持ち主がわかっている山だけ。ほんとは活用したいのに、持ち主がわからないから放置せざるをえない山が多いそうです。

「山の持ち主探しを外部から支援するとしたら何ができますか?」とお尋ねしたところ、

(大原)
企業や研究機関が持っておられるスキルや知見、マンパワーを生かしてサポートしていただけるとありがたいです。例えば、今は境界の測量に手間取ってるから、簡易に測量できる機器の提供や測量手法のアドバイス。ドローンなどがうまく活用できるのではないでしょうか。

全国的な社会課題の解決でもある、森林の境界を明らかにする取り組み。SDGsの一環として支援してくれる企業さんを、絶賛募集中です!個人の方でも、身近な山にちょっと関心を持ってみる、山を楽しむ体験やイベントに参加してみるだけでも大きな応援に。みなさんの助太刀、求む!(メインビジュアル写真提供:甲賀の里忍術村)

木の駅で行う 活動の様子

木の駅で行う 活動の様子

山の中で遊ぶ子どもたち

山の中で遊ぶ子どもたち

滋賀県森林政策課「やまのおっ山」
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滋賀県森林政策課「やまのおっ山」が紹介する滋賀県ってこんなところ!

滋賀県は日本のほぼ中央にあり、北は福井県、東は岐阜県、南東は三重県、西は京都府と接しています。まわりを伊吹、鈴鹿、比良、比叡などの山々に囲まれ、中央に県の面積(約4,017平方キロメートル)の約6分の1を占める日本で一番大きな湖「びわ湖(マザーレイク)」があります。まわりの山々からびわ湖に流れこむ川の数は、大きな川だけでも120以上も。
森ー川ー里ー湖のつながりを感じられる滋賀県。やまの恵みを活かした暮らし(FATHER FOREST Life)を一緒に楽しみませんか。

滋賀県が取り組む「やまの健康」推進プロジェクトのイメージキャラクター「やまのおっ山(さん)」だフォ。
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