萩でみつけた休憩時間。憧れの田舎で子育てをしながら、「私らしさ」を見失わない暮らしを実現中
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公開日:2024/08/23
終了日:2025/12/31

萩でみつけた休憩時間。憧れの田舎で子育てをしながら、「私らしさ」を見失わない暮らしを実現中

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戦後、日本は経済成長と国際化、経済の停滞、労働環境の変化など社会が激変する中で、子どもや子育て世代を取り巻く環境も大きく変わってきました。

子どもは都市化で自然や広場といった遊び場が少なくなる一方で、少子化によって、遊びを通じた子ども同士での様々な経験をする機会も減り、インターネットやゲームなどの偏った遊び方になってしまうケースも少なくありません。
子育てをする大人には家庭の支えや地域社会との交流が不可欠であるにも関わらず、核家族化や人間関係の希薄化によって、相談相手が見つからず孤独感を募らせたり、情緒が不安定になってしまう親御さんもいらっしゃいます。
また、女性の社会進出が一般的になり、仕事と子育ての両立に向けた社会的な支援は少しずつ進んではいるものの、共働き世代の多くが「子育てに十分な時間がとれない」という悩みや不安を抱えているのが実情です。

2019年に萩市へ移住・結婚・出産された田才茜さんも、仕事をしながら子育てをがんばるお母さんの一人です。
田才さんは保健師という公共性の高いキャリアを持って移住され、初めは忙しい病院勤務と子育ての両立に励んでいたのですが、現在は子どもと向き合う時間を大切にしながら、宿の管理業務をされています。
若い子育て世代から見た田舎での子育ての魅力とは? 日本海に面した自然豊かな萩で子育て真っ最中の田才さんにお話を伺ってみました。萩市ローカルエディターの三枝英恵がお伝えします。

〜田才茜さん〜
1991年生まれ、福岡県出身。同郷のご主人との婚約を機に、かねてから憧れていた田舎暮らしを実現するため、ふるさとに近い地域で移住先を探してみることに。2019年に二人で萩へ移住して9月に結婚。2020年10月に第一子、2022年7月には第二子を出産されました。

三枝
萩に来る直前は、大阪で暮らしていらっしゃったそうですね。どうして大阪から萩へ?

田才さん
一度は都会に出ていろんなものにふれておかなくては、という気持ちで、現在の夫になる人と一緒に大阪で暮らしていたんですが、「家庭を持つなら田舎で」とずっと思っていたので、温泉のある大分県や熊本県を見てみたり、山口県では山陽はちょっと違うなと思って住むなら「山陰」と決めて探していました。
すると夫の仕事が先に萩で決まり、「じゃあ、萩だね」って。私、着物が大好きなんですけど、萩は着物の似合うまちだなぁと思っていたので、いいなぁと思って(笑)。すぐに萩市の近くで仕事を探して移住しました。

三枝
それまでに萩へ来たことはあったんですか?

田才さん
大学の時に旅行で来て、一緒に来た友人に「着物着ようよー」って誘ったんですけど、その時は誰も興味を持ってくれなくて(笑)。移住してからやっと花火大会の時に一度、着物を着ました。
あと、9歳くらいの頃に母と旅行で来て、萩焼体験でハート型を彫ったのを覚えています。すごく楽しかったです。

三枝
なるほど。心の原風景として、萩はお母さんとの良い思い出がある場所でもあったんですね。ところで、田才さんの前職は病院の保健師さんということなんですが、なぜ医療関係に?

看護師の母の背中を見て育った田才さん。人の健康を守り癒やす仕事に自然と憧れるように…

田才さん
母が看護師だったので、自分も看護師になることしか考えていませんでした。それで保健師の資格も取って両方経験しましたが、自分には保健師が合っていると感じて選択しました。

三枝
移住後すぐは萩市から通える病院で健康診断の保健師さんの仕事をされていて、現在は萩市のヨシダキカクさんに就職して宿の管理清掃のお仕事をされているとか。転職はやっぱり子育ての時間を作るためですか?

田才さん
それもあるんですが、皆さん本当は健康で予防のために健康診断に来られて、アドバイスして改善して…となっていければいいのですが、実際にはそうはならないことが多くて。病院勤務が忙しくなる中で、本来の使命ではないところでひたすら時間を使わなければならなくなってしまった時に、気持ちがいっぱいいっぱいになってしまって…それで「よし、ちょっと休もう!」と。
子どもと向き合う時間も大切にしたかったので、時短でできる仕事をハローワークに探しに行ってみると、ヨシダキカクさんが受託されている一棟貸しの宿の管理清掃の募集要項に「暮らすように宿に泊まる」というフレーズがあって、いいなぁと思って応募前に見学に行ったんです。
だけど子供を迎えに行きたい時間帯や土日の勤務など、私の希望とは合わないところがあって、無理だろうなぁと思って諦めかけていたら、代表の吉田さんが「せっかくこういうご縁だから、何ができるか一緒に考えよう」って言ってくださって、心が軽くなりました。それから週2~3回のペースで、時間や場所に無理のない形で働かせてもらっています。

三枝
これまでにいた医療の世界から離れて、宿のお仕事はどうですか?

田才さん
そうじが好きなので、無心になれますね。「どうやったら気持ちよく過ごせるか」この軸に合わせるために何が必要だろう。届く範囲で今、何ができるだろう。そういう風に考えられることで、確実に自分のモヤモヤが減ってきているのを感じています。

三枝
田才さんの中にある奉仕の精神というかホスピタリティが満たされない思いが続いていたんですね。それを満たせた上で勤務時時間も含めて、萩の中で選んだところがヨシダキカクさんのお仕事だったと。いい出会いがあってよかったですね。お仕事以外の時間は、どのようにして過ごされているんですか?

田才さん
子どもが小さいと出かけるのにご飯を用意したり、「帰りたい」ってなった時にすぐに帰れなくちゃいけないので、遠くに行くのはなかなか難しいんですが、萩は海が近いので歩いて行けるのがいいですね。
香雪園(※こうせつえん)が近くて夏は虫取りもできるし、お花などもよく手入れしてあるのがありがたいです。まちなかで小さい子どもを連れていると「あれしちゃダメ、これしちゃダメ」と注意することがどうしても多くなってしまうのですが、子どももどこかで納得できないとフラストレーションが溜まってしまうので、自然と密接に向き合える環境がいいですね。子どもが自然の中ですることには叱るところがないですから。また観光地でもあるので、毎週のようにイベントがあるのもいいですね。
他にも、エコプラザ(萩第2リサイクルセンター)で夏まつりがあったらバスで行ったり、児童館で読み聞かせがある日は行かせてもらったり。
図書館の喫茶コーナーで食事を頼んだら、子ども連れだとご厚意で外のウッドデッキで食べてもいいよと言ってくださいます。周りに気遣うことが減って、親も子どもも落ち着いて食べることができ大変助かっています。

(※香雪園…民間人で初めて男爵に叙された藤田伝三郎誕生の地。市民や観光客が気軽に利用できる緑地として整備されている)

伝統的な町家が軒を連ねる浜崎伝建地区も仕事場の一つ。左が田才茜さん、右はヨシダキカク代表の吉田知弘さん。

伝統的な町家が軒を連ねる浜崎伝建地区も仕事場の一つ。左が田才茜さん、右はヨシダキカク代表の吉田知弘さん。

古民家をリノベーションした一棟貸しの宿で、現代風にお掃除ロボットも使いながらピカピカに磨きあげる田才さん。

古民家をリノベーションした一棟貸しの宿で、現代風にお掃除ロボットも使いながらピカピカに磨きあげる田才さん。

初めは知り合いがいなかったけれど、子育て支援の機会を通じて                       同じ初産のママさんたちと関わりが持てた

三枝
田才さんご夫妻はIターン移住者ということで、子育てで相談できる方が身近にいないという不安もあったのではないかと思うのですが、萩市の支援で何かお役に立ったことはありますか?

田才さん
萩市からお祝い金を頂いたり、健康増進課から第一子とその両親を対象とした『ベビィ楽々♪アカデミー』にお誘い頂いたりもしました。初めは来たばかりで知り合いがいなかったので、このベビィ楽々がなかったら関わりが持てなかったと思います。
出産は初心者で何もわからなかったんですが、ベビィ楽々はおおらかでゆるされる空気感があって、皆で話せたのがよかったです。
他にも児童館(※)のベビーマッサージ教室にも行きました。併設の図書館では最初に「読書通帳」も頂いて、子どもと一緒に楽しく通っています。

(※萩市立児童館…乳幼児から高校生までを対象とした、市町立では県内初の大型児童センターで、萩市の子育て支援の拠点となる施設)

三枝
田才さんにとって、ズバリ、萩市の魅力とは何でしょうか?

田才さん
萩はコンパクトシティで、ある程度整っていて、ある程度の自然がある。バランスがとれているのがいいですね。
住めばすむほどいいというか、掘れば掘るほどいい、飽きさせない魅力があります。
人々も自分で好きなことをコツコツと、何よりその人自身が楽しそうにしていて、無理がないというか、押し付けがましいところがないんですね。今はそういう活力をもらう立場ですが、やがては自分もしてみようかな、できるような気がする…!(笑)そんな魅力を秘めているまちです。

三枝
田才さんのやってみたいこと、少しお聞きしてもいいですか?

田才さん
保健師という立場から見て、今あたり前だと思っている生活が普通ではないと思うことが多々あるんですね。
昔ながらの犠牲の精神にはどこか無理があって、むしろ休みすぎ、甘やかすくらいでちょうどいいのかなと。
また「食事」か「運動」かというところで、人間、食べることだけはやめられないですけど、現代の欧米の食事は腸に負担がかかるので、「無理」と「合わない食事」を続けていると、いつか体がボロボロになってガタが来てしまいます。
こうすれば「正しい」というものはないのかもしれませんが、おいしいだけでなく、体によい発酵食品をすすめていけたらいいなと思っています。

三枝
萩はちいさなまちながら、お味噌、お酒、醤油を作っているところがたくさんあって、発酵食品もたくさんありますものね!
田才さんがどんな形で発酵食品をおすすめてしてくださるのか、楽しみです!
しかし田才さん、いま直接的には宿のお仕事をされていますけど、実は田才さんの根っこは変わっていないというか、医療を志した原点から、その思いは続いているんですね。

田才さん
そう、そうなんです!何も変わってないんです。子育ての経験を通していろいろ学ばせてもらいながら、いかに健康を維持して、自分ができることをやるか。
今は自分の休憩時間だと思ってます。このかけがえのない時間を大切にしていきたいです。

身近に手入れされた自然があるので、子どもを安心して遊ばせることができる。

身近に手入れされた自然があるので、子どもを安心して遊ばせることができる。

子ども専用の読書手帳。いろんな本から知識や興味を深めて好奇心旺盛に育ちますように。

子ども専用の読書手帳。いろんな本から知識や興味を深めて好奇心旺盛に育ちますように。

大人も子どもも、心が健やかなほうが、人生が豊かになる!

いかがでしたか?

これまでの子育て環境では、どこかで誰かが犠牲になってしまう問題が根底にあったような気がします。
子どもにも、お父さんやお母さんにもそれぞれの「人生」があり、本来それぞれが大切にされなければいけません。
一つ一つの出会いと選択がうまくいかなければ、もちろんそれは簡単ではないのですが、田才さんは、萩で子どもにのびのびとした環境と一緒にいられる時間を作りながら、本来「自分がやりたかったこと」を見失わずに元気を蓄えています。
子どもはもちろんですが、親御さんにも無理がないことが、結果的に良い子育て、豊かな人生につながっていくのではないでしょうか。

あなたが大切にしたいことは何ですか?
もし田舎で子育てをしたいと考えている方がいらっしゃいましたら、ぜひ萩市へご相談ください。
豊かな自然と萩市ができる支援について、じっくりお話ししたいと思います。

図書館の喫茶コーナーのウッドデッキは、萩中央公園に面していてとっても開放的な雰囲気。

図書館の喫茶コーナーのウッドデッキは、萩中央公園に面していてとっても開放的な雰囲気。

はぎポルト ローカルエディター三枝英恵
プロジェクトの経過レポート
2024/10/18

古地図片手に、いにしえの町並みを着物で散策しませんか?

21822

こんにちは!
萩市では10月1日から11月10日まで「着物ウィークin萩」を開催中です❣️

期間中はお得なクーポン付きパスポートのプレゼントや、「和の学び舎」でのワークショップほか、「フォト撮影&写真プレゼント」など、萩ならではの“着物体験“ができます。
市内のレンタルショップで気軽に着物体験ができますので、初めての方も安心ですヨ♪🤗詳しくはコチラ👍
https://smout.jp/plans/19115

👘着物を着ることで、日常とはまた違った「和」の世界を楽しんでみませんか?
(古地図をお求めになりたい方は萩・明倫学舎や萩博物館のお土産ショップで販売しています🗺️✨)

必見❣️✨👀10月19・20日限定で 洋服と着物のミックスコーデ もアリ!
https://www.hagishi.com/kimonoweek2024_rental/

2024/10/05

はじめての子育てはタイヘン!がんばる子育て世代を全力で応援する萩市のサポート体制

21575

こんにちは!
ローカルエディターの三枝です。

萩市の子育て支援を「第一子の出産」に
フォーカスして記事にまとめました。

子どもは田舎で育てたいとお考えの方、
実際に子育て世代とふれあいながら
親御さんたちの「いま」に寄り添う
萩市の取組みをぜひ知ってください💝

https://smout.jp/plans/18952

2024/08/29

「ふるさと回帰フェア2024」✨初出展✨ 首都圏の方、萩ブースでまっちょるよ〜🎶

20919

国内最大級の移住定住イベント”第20回ふるさと回帰フェア2024”

🌟本年は初の2日間開催!
気になる地域の住まいや仕事について担当者と「直接」相談ができる年に一度のイベントです。
地方移住のリアルを知る良いきっかけになると思います。お気軽にご来場ください!

🍊初出展となる萩市は、はぎポルトから移住就業コーディネーターの山本と移住支援員の溝部が見参!!🏯✨
山口県萩ブースでお待ちしておりますので、ぜひお気軽にお越しください👍💖

<参加無料>
会場:東京国際フォーラム
日時:2024年9月21日(土)〜22日(日)10時より

〜スマウトの詳細記事はコチラ〜
https://smout.jp/plans/18243

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萩市
三枝英恵が紹介する萩市ってこんなところ!

萩市は、日本で唯一「江戸時代の地図がそのまま使える町」といわれるほど、城下町の町並みが残り、一般社団法人全国きもの街づくり協議会が実施した「第2回きものの似合う街大賞」で全国グランプリにも輝いています。毎年秋には「着物ウィーク in 萩」が催され、今年は期間を延長して10月1日〜11月10日まで開催予定です!!

また、北は日本海に面し、その海岸線すべてが北長門海岸国定公園に指定され、風光明媚な景色を楽しむことができます。山もたくさんあり、歩いて見学できる世界一小さな火山から、新日本百名山に数えられる700m超えの山まで見どころ豊富です。

自然豊かな環境の中で人に出会い、人を通じ、自分の生き方・暮らし方・働き方を見つめなおしてみませんか?

ご相談お待ちしております。

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移住相談・空き家相談・起業したい方などの定住総合相談窓口
「はぎポルト‐暮らしの案内所‐」
https://hagiporto.com/
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三枝英恵
はぎポルト・ローカルエディター

こんにちは!萩市ローカルエディターの三枝です。萩・明倫学舎4号館「はぎポルト」から、地域で輝く人や楽しいイベントなどを紹介しています。わたし自身も東京からの移住者ですので、これからも移住者としての視点も大切にしながら、皆さんのお役に立てる情報をお伝えして行きたいと思っています。

【はぎポルト 開館時間】
毎週火曜日~土曜日
9:00AM~6:00PM
地域のディープな情報や空き家の提供や空き家バンクのご相談、定住相談の窓口として、どなたでも自由にお越し頂ける開放的なスペースです。キッズコーナーもありますので、お気軽にお立ち寄りください。

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