沖縄から三条市へ。外の世界が教えてくれた「地元の本当の価値」
公開日:2024/12/13 05:37
最新情報
「興味ある」が押されました!
2025/01/10「興味ある」が押されました!
2025/01/06新潟県 三条市出身のKenさん。学生時代にはアメリカやヨーロッパを旅し、沖縄ではアメリカ軍の危険物処理のプロジェクトデザイナーとして活躍しました。 その彼が地元・燕三条に戻り、インバウンド向け観光ツアーのガイドとして働くようになった理由とは?Kenさんのユニークなキャリアと地元への想いを伺いました。
Kenさんは三条市で生まれ育ち、高校まで地元で過ごしました。しかし、幼少期から「外に出たい」という思いが強かったと言います。
「家には外国人が頻繁に出入りしていて、小さい頃から“外の世界”を身近に感じていました。父親が沖縄出身で、しかもアメリカの工具メーカーで働いていた影響が大きいですね。だから自然と『自分も海外に行きたい』と思っていました。」
大学進学後はアメリカをはじめ、ハンガリー、ドイツ、香港などで学び、多文化に触れる日々を過ごしました。その中でKenさんの価値観は大きく広がったそうです。
「幼少期の思い出」と「使命感」で決断したUターン移住
大学卒業後、Kenさんは親戚がいる沖縄でアメリカ軍のプロジェクトデザイナーとして働きました。 沖縄にいると言っても、ほとんど基地の中。日常会話は英語で、周りはアメリカ人ばかりだったので、『日本』というよりアメリカで生活しているような感覚だったそうです。
「沖縄は小さい頃から親の里帰りで年に2、3回は行っていたので、住むことに全然抵抗はなかったですね。週末になると、兄弟や親戚と集まってパーティーをしたり、家族と近くにいられるのはやっぱり良いものですね。」
そんなKenさんが三条市に戻る決意をしたきっかけは、幼少期の思い出と、家族の仕事への使命感でした。
「じいちゃん、ばあちゃんと過ごした小学校の頃が、一番楽しかったんです。じいちゃんはものづくりをしていて、その想いを今は親父が引き継いでいる。でも、これを誰も受け継がなかったら終わっちゃうなって思ったんです。」
子どもの頃の思い出と、家族のつながりが強くKenさんを地元へと引き寄せました。そして、それを後押ししたのは、外国人たちとの交流で感じた『日本』という国の魅力でした。
「海外では『日本』ってだけでブランドみたいに見られるんですよ。『燕三条』って言った瞬間、無条件に良いものだって思われる。でも、その魅力をもっと発信しなきゃ、知られないまま終わってしまう。『じゃあ、俺が地元に戻って、ものづくりを通して、このいい日本を守っていこう』って思ったんですよ。」 一方で、慣れ親しんだ沖縄への想いは胸に残っています。
「沖縄のみんなに会いたい気持ちは、正直すごくあります。ただ成功しなきゃ、あの時離れた意味がないなって思うんですよ。だから、成功するまでは簡単に会いたくないですね。それが自分のエネルギーの源です。」
「外に出て初めて見える視点を大事にしてほしい」
Kenさんは、地元を離れる若者たちに対しても共感しつつ、こう語ります。
「昔から田舎は好きでしたけど、地元の魅力を全然感じてなかったです。でも、外に出て客観的に見ることで初めて気づいたんですよ。」
そして、若者が地元に戻らない理由についてもこう分析します。
「田舎コンプレックスが強い人って多いと思うんです。でも、それって地元の魅力を発信してくれる人が少ないからなんじゃないかなって思うんです。」 Kenさんはこう続けます。
「外に出るのは全然悪いことじゃない。でも1つだけお願いというか、伝えたいのは、外に出て初めて見える視点を大事にしてほしいんです。外で暮らしていても新潟を見て、地元の良さを探してほしいなって思います。」
Kenさんが届ける「三条市の魅力」
Kenさんは現在、株式会社KRaftでインバウンド向けツアーのガイドを務めています。自転車で工場を巡り、包丁やフライパンを自作する体験ツアーが特に人気です。
「車だと窓越しの風景しか見られませんが、自転車なら風や匂いを感じながら景色を楽しめます。見慣れた地元の景色が全然違って見えるんです。」
また、ツアーでは作った包丁やフライパンをその場で試せるのが魅力。
「例えば、自分で作った包丁で試し切りをして、その日に持ち帰れる。お客さんは、職人と直接話しながら作れる特別な体験に感動されます。」
さらに、ものづくりの歴史を伝えるギャラリーづくりにも携わっています。
「三条市は“ものづくりのまち”と言われますが、それぞれの工場で作っているものや歴史が全然違います。それを学ぶことで、将来のビジョンも広がっていきますね。」
KRaft Tourについて:https://kraft-ts.jp/
Kenさんは、地元を離れて暮らす同世代に、こんなメッセージを送ります。
「田舎には不便なこともあるけど、それを補う魅力も絶対ある。どの場所にも良いところ、悪いところがあって、自分の価値観で本当にどっちが合っているかを考えてみてほしいです。」
「複数の拠点でアイデンティティを持つ生き方も全然アリだと思います。都会に出たくて東京で生活していくのも素晴らしいですけど、どこに住んでいても『新潟人』のアイデンティティは大事にしてほしいなって思います。」
Kenさんの言葉には、自らの選択を通じて見つけた確信と、地元への誇りが詰まっています。地元に戻ったからこそ見つけた新しい生き方と挑戦が、あなたにも「地元を見つめ直すきっかけ」になれば幸いです。
新潟県三条市にはKenさんを初め、チャレンジングな移住者がたくさんいます! 地域で挑戦したい若者はぜひ三条市へ!
きら星株式会社
このプロジェクトの地域
三条市
人口 9.46万人
三条市移住コンシェルジュが紹介する三条市ってこんなところ!
ちょうどいい田舎、三条市。 新潟県三条市は、新潟県のちょうど真ん中に位置するものづくりのまち。 東京から2時間と上越新幹線が止まる燕三条駅や高速道路のインターチェンジがあり、アクセス抜群の地域です。人口は約10万人の都市で、中心市街地にいけばスーパーやコンビニがそろっており少し車を走らせると山や自然が豊かな下田地域にもいける都会と田舎の側面を持つ地域。 ものづくりの技術は世界から認められており、 いくつかのアウトドア用品の有名ブランドも実は三条市が本社だったりします。 幻の西洋梨ル・レクチエやシャインマスカットを始めとした豊かな自然が育む高品質な農産物も魅力です。 三条市をもっと知りたい方は、こちらの記事もご覧ください! https://sanjo-city.note.jp/
このプロジェクトの作成者
2023年度から三条市移住コンシェルジュとして活動をしている、きら星株式会社という移住サポートをするチームメンバーにて運営しております。
スタッフ1 【三浦佑太郎】 茨城県出身、27歳。前職・エンジニア。 好きなものはサウナとビールと野球と麻雀。 ひとの話をきくのが大好き、好奇心強め。 「いつかは地方へ」と思っていて、面白い場所へ流れていったら三条市へ流れ着きました。
スタッフ2 【本間翔太】 新潟県新潟市出身。 きら星に所属しながらも、三条市内でコーヒースタンドを営んでいます。妻、息子、7匹の猫に囲まれながらおだやかな生活を送っています。
スタッフ3 【久田剛寛】 東京都から三条市へのIターン移住者。 妻・息子二人と田舎暮らしを満喫しています! 移住者だからこそ見える三条の魅力やオススメスポットなど、ご紹介させていただきます(^^)