ど素人が山の事に関わる?!【地域おこし協力隊活動紹介】竹廣直久さん

最新情報

「興味ある」が押されました!

2025/03/31

「興味ある」が押されました!

2025/03/27

 竹廣さんはコロナ期まで大阪で働いておられました。大阪から多賀町に来られて2年になります。都市ではなく地方の生活をしたいと考えはじめて、地域おこし協力隊として来られるまでは、SMOUTを活用して、和歌山県や岡山県にも行かれたそうです。そんな中で、山関係の仕事をされている方と知りあう事が多く、森林環境は、実は多くの課題を抱えているという状況を知ることとなったそうです。  日本中で同じような課題を抱えていますが、今後、多賀町の林業で出来る問題解決の取り掛かりとして、山資源をいかに活用するのかプログラムを考えておられます。観光と一次産業をつなげる森林空間の活用を目指し、他地域との連携も視野に入れ動き始めています。目標は一次産業を盛りあげること!林業についての知識はほとんどなく、ほぼゼロからの挑戦です。

林業で何か出来ないか??

 一見豊かに見える森林。しかし、実は日光が根元に届かないために足元の植物が育たず、さらに動物の食害が土砂崩れの原因になっています。ほかにも、多くの問題をはらんでいることを聞いたのが、林業に携わろうと思ったきっかけだったそうです。  一般的な林業のイメージは、「川上」の仕事。「川上(かわかみ)川中(かわなか)川下(かわしも)」という言葉があることを教えてもらいました。山から木を伐って下ろす「川上」、製材する「川中」、工務店などで使用する「川下」に大きく分けられるそうです。竹廣さんは、現在、多賀森林循環事業協同組合と連携し、「川上」と「川中」に関わる仕事をされています。ど素人が山の事に関わるのはやはり難しく、自分のやりたいことを模索しながら、現在、知識を習得するために「みえ森林・林業アカデミー」のディレクター育成コースに通っておられます。

真っ暗な森と畑。獣害柵無では作物が出来ない・・・。
真っ暗な森と畑。獣害柵無では作物が出来ない・・・。
かつてのごぼう畑だった所に、昭和半ばに植えられた杉と集落の神社
かつてのごぼう畑だった所に、昭和半ばに植えられた杉と集落の神社

一次産業を循環できるカタチにしたい!

 多賀町に来ることとなった決め手は、「初心者でも行ける田舎」として理想的だったからだそうです。京都、大阪、名古屋も電車ですぐに行ける利便性の良い立地にあり、しかも、田舎の特性で空気がとてもきれい。さらに、人口密度が低く、田舎と都会の両方の特性が叶えられる魅力的な場所だったからだそうです。  田舎だからこそできることにいろいろチャレンジしていて、今、ニワトリを庭で飼っておられます。また、今年は、家の横の田んぼでお米を作る予定だそうです。農家のおっちゃんが、トラクターの運転の仕方を教えてやろう!と言ってくださったと話してくださったそうです。一次産業をなんとかしたい思いは米作りも同様で、農業も林業も、まさに今が転換期。継承など5年先が待てない時になっていると危機感を持っておられて、次の世代に渡せるまで繋げたら「勝ち」だと思っておられます。  このまちの立地は上記のように非常に良くて、観光資源などの素材もたくさんあります。それを地元で循環できるカタチにあとはやるだけの状態。やろうと思えば出来る場所。地域おこし協力隊の任期あと1年で森林の空間活用と多賀町の観光資源を掛け合わせ、横のつながりでノウハウを交換しつつ、うみだす仕事がホワイトカラーで循環できるカタチになれば!と、思いを語ってくださいました。

杉林の中、鹿が食べないミツマタが群生
杉林の中、鹿が食べないミツマタが群生
林業も農業も今が転換期
林業も農業も今が転換期

このプロジェクトの地域

滋賀県

多賀町

人口 0.64万人

多賀町

龍見 茂登子が紹介する多賀町ってこんなところ!

 多賀町中央公民館「多賀結いの森」は、2019年4月に開館した生涯学習施設です。「多賀に寄り、多賀で語らう 多賀を知り、多賀から学ぶ 多賀でつながり、多賀とつながる」をコンセプトに、住民と行政が協働で公民館のありかたを考え建設されました。  森林が80%を占める多賀町。この公民館のすごい所は、ほぼ多賀町産の木材を使用して建てられたところです。2020年には「町民との協働で林業再生を目指している施設である。」として、ウッドデザイン賞を受賞しています。  木のぬくもりが感じられる場で、多賀らしい学びや発見が生まれる場として活用されています。306人が収容できるホールや、会議等を行える大中小の会議室、ヨガなどを行える多目的室などがあります。共用部には、様々な人が予約なしで利用できる居場所があり、ベンチやキッチンが置かれていて、互いの活動が見えるようになっています。  また、この隣地に公園が間もなく完成します。子育て世代からお年寄りまで、安心して過ごせる場が整備されています。

このプロジェクトの作成者

プロフィール画像

香川県東かがわ市生まれ 高校卒業後、県外の大学に進学 大学卒業後、東京で就職。 転職後、京都市内に住む。 結婚して、京都府木津川市に住む。 その後、天理市、奈良市に住み、 現在パートナーの実家がある滋賀県多賀町に住んで16年になります。 多賀町の自然の美しさに感動し、草花の種類の豊富さに驚き、越して来たころは植物図鑑片手に植物の名前を調べ歩きました。 2014年頃より、多賀町の民俗聞き取り調査に参加。 主に食文化について調査しています。 2019年、多賀町中央公民館オープン時に、地元の郷土料理を展示してふるまうイベントを主催。 2019年4月より、「多賀の食べるをつなぐ」をコンセプトにYOBISHIプロジェクトがはじまりました。 現在YOBISHIプロジェクトの代表をしています。 YOBISHIよびしとは、多賀町の方言で親戚やご近所さんを呼んで行事の時などにおもてなしをすること。 多賀町に伝わる郷土料理の聞き取り調査をして、レシピ化する活動をしています。聞き取った内容は、noteに綴り公開。また、動画撮影をしてYouTubeで少しずつ公開しています。 イベント情報はYOBISHIのInstagramアカウントで発信中。 年数回イベントに合わせて、町内全戸に「よびし通信」を発行。

同じテーマの特集・タグ

Loading