
歴史ある愛荘町に新しい風を!「のれんアート」に込めた思い
公開日:2026/06/08 02:46
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2026/06/08「興味ある」が押されました!
2026/06/08毎年ゴールデンウィーク期間中、愛荘町・愛知川宿で開催される「中山道愛知川宿のれんアート」。旧街道全体が色とりどりののれんで賑やかに彩られ、この期間だけの特別な”屋外ギャラリー”へと姿を変えます。
「新しいものの良さと古いものの良さ、その両方が活きるまちにしていきたい」
そう語るのは、主催である愛荘町観光協会事務局の次長・北村秀則さんです。
開催18回目を迎えた2026年、のれんアートには地域内外から多くの作品が集まりました。一方で、イベントを続けていく中で見えてきた課題もあるといいます。
今回のインタビューでは、イベント開催の背景から、のれんアートに込める思い、そして愛荘町や愛知川宿の未来について伺いました。
この記事を読み終える頃には、あなたもきっと愛荘町に訪れたくなるはず!気になる方は「♡興味ある」ボタンをクリックしておいてくださいね。
愛荘町を彩る「のれんアート」が抱える課題
ーーのれんアートをはじめた経緯について教えていただけますか?
北村さん) 愛知川宿をもっと盛り上げていく方法を模索していた際、同じ中山道の宿場町である岐阜県大井宿で行われていた「中山道のれんコンテスト」に注目したのがきっかけです。 「昔の宿場町らしさを懐かしむ」というコンセプトが私たちの求める方向性と合致していたうえに、愛荘町が麻織物の産地であったのも、導入を決めた理由でした。
ーー大井宿では11月に開催されると伺っています。お互いに交流はあるのでしょうか?
北村さん) テーマはそれぞれ違うのですが、毎年お互いの開催期間に合わせて作品を出し合っています。今回も、大井宿さんから6点送っていただいて展示をしました。
ーー地域を越えて、宿場町どうしで交流が生まれているのですね。参加者には県外の方も多いのですか?
北村さん) 愛荘町内、もしくは近隣の方の参加が主で、県外の方はまだまだ少ないのが現状です。 もっと多くの方に見てもらえるように、昨年からは開催期間終了後に平和堂さんの愛知川店と八日市店に展示をさせてもらうようになりました。例年、開催期間が1週間と短く、作品もすぐに制作者にお返ししてしまっていたので。
ーー展示場所が増えたことで興味を持ったり、目に留めたりする人も増えたのでは?
北村さん) 平和堂さんでの展示を見て、今年参加を決めたという方がいらっしゃいましたね。 また、愛知川宿の会場を全部歩いて回るのが難しいご年配の方にも「平和堂さんであれば一堂に会していて見やすい」とご好評いただきました。 今年はもっと展示会場を増やそうと、現在打ち合わせを行っているところです。
ーーのれんアートの会場に行けなくても作品に触れられるのは嬉しいですね。応募作品の中から毎年受賞作品が選考されると伺っています。
北村さん) 毎年、国際現代美術家協会員の眞野康洸(まの やすひろ)先生に選考していただいています。
ーーとても本格的で驚きました!毎年開催を重ねる中で、何か変化を感じることはありますか?
北村さん) 応募作品に関して言えば、最近の傾向としては以前よりも書を描いた作品が増えているようです。 応募者数の面では、正直に言うと徐々に減っているのを感じています。 のれんアートをはじめた当初は100点近く応募作品が集まっていたのですが、昨年は40点にまで落ち込んでしまいました。
ーーそのような変化が生まれたのには、何か理由があるのでしょうか。
北村さん) 応募者が高齢化してきているのが大きな理由です。 その一方で、絵を1つずつ、のれんという非常に扱いにくい素材に描いていくという文化が、若い方に浸透しきらなかったのも応募者数が減少していった原因だと思っています。 そもそも、のれんというもの自体、若い世代にはなじみが薄いですから。
ーーより多くの人が作品に触れられるようになった一方で、継続に向けた課題もあるのですね。


愛荘町の麻のれんを使うからこそ、旧街道が輝く
ーーのれんアートへの参加人数を増やすための取り組みについて教えてください。
北村さん) 今年から、テスト的に小学生を対象としたハーフサイズののれんを導入しました。 のれんってどうしても中央で2枚に分かれるので、つなぎ目のところがふらふらとするし、布自体もやわらかくて扱いづらいんです。だから、描きやすいサイズからはじめてもらって、子どもたちに徐々になれてもらえればと思っています。
ーー小学生からの応募は、実際にどのくらいあったのでしょうか。
北村さん) はじめたばかりなので、今回は3、4点ほどでした。数は少ないですが、この取り組みが来年への起爆剤になれば……と思っています。 そのほかに、近くの保育園の園児さんに風鈴の短冊を書いてもらって、のれんと一緒に飾る取り組みも行っています。自分の作品がどこにあるのか、マップでわかるようになっているんです。ご両親やおじいちゃん、おばあちゃんなど、ご家族で愛知川宿に足を運んでくれるきっかけになれば嬉しいですね。
ーー風鈴の音と一緒にのれんを楽しめるのが素敵です。のれんアートでは、地元で作った布が使用されているのでしょうか。
北村さん) 愛荘町内にある滋賀麻工業さんから、のれんの切れ端やキズがついて製品として出せないようなものを無償で提供していただいています。それをこちらで縫製して、参加者の方に550円でお渡ししています。 ただ、今は製造過程でコンピュータも使われているので、お譲りいただけるような布が減ってきているのが現状です。
ーー手作業だったからこそ出ていたロスを有効活用していたのですね。
北村さん) 世の中からのれん自体の需要が減ってきているのも、切れ端が少なくなってきた要因です。昔のように、のれんを掛けるような日本建築の家は少なくなっているので。 のれんアート用にお譲りいただく在庫は、このままだと1年〜2年ほどで底をつくのではないかと考えています。そうなったときに、正規料金で布を調達することができるかどうか。
ーーほかの材料で代替することも視野に入れていくのでしょうか。
北村さん) どうしても調達が難しければ、そのような議論も必要だと思っています。 しかしそれでは、私たちが何のために今まで麻ののれんを使っていたのか、わからなくなってしまいますよね。ですから、できるだけほかの素材を使うことは避けていきたいと思っています。
ーー麻ののれんにこだわられているところに、皆さんの愛知川宿やイベントへの思いを感じます。
北村さん) 県外の方から「風情を感じる」とお声掛けいただくこともあります。そういう古き良きところは残していきたい。 みなさんがデザインされたのれんがエッセンスとして入ることで、古いものと新しいものが融合した、愛知川宿ならではの魅力を感じていただければと思います。
ーー情緒溢れる旧街道を眺めながら、ゆったりと過ごしたいという人は多そうです。
北村さん) 愛知川宿を1つのギャラリーとして、地域の方はもちろん、旅行者の方にとってもちょっとした憩いの場になればと思っています。 中山道愛知川宿街道交流館には宿泊施設もありますし、その裏手には66カフェもありますから。
ーーのれんアートをきっかけに、周辺施設にも人の流れが生まれると理想的ですね。


のれんアートの向こう側に見る、愛荘町のこれから
ーーどんな人が愛荘町や愛知川宿に来てくれると嬉しいですか?
北村さん) 愛荘町の人口が減ってきているので、若い人たちが増えてくれれば嬉しいな、と。 私たちも、歴史ある旧街道の魅力を次の世代に伝えていきたいですし、それを守っていけるような土台作りをしていきたいです。
ーーまちの歴史や魅力に共感して、残していきたいと思ってくれる人だと良いですよね。のれんアートにも新しい人とのつながりが生まれそうです。
北村さん) そう思います。 現在、愛知川宿では少しずつ空き家や空き地が増えてきています。そういった場所を活用していただいて、それが商店街の復活につながると、よりありがたいです。 お店が増えれば、のれんアートに関連したコラボイベントも開催できるのではないかと思っています。
ーーやはり、まずはのれんアートの存在を広く知ってもらう必要がありそうですね。
北村さん) 私たちの課題は、それに尽きると思っています。 これまでSNSやホームページでも発信してきましたが、あまり浸透しませんでした。 ところが、先ほどもお話ししたように、実際に展示しているものを見て「あ、こんなことをやってるんや」とお越しいただいた方がいらっしゃったんです。
ーー実際に作品を見ていただいたからこそ、魅力が伝わったんですね。
北村さん) そうなんです。 それをふまえて、私たちは愛荘町や愛知川宿の認知度を上げる方法を確立していかなくてはなりません。 中山道から愛知川宿を見渡すと、麻ののれんが風にたなびいて、すっと布の擦れる音が聞こえてくる。そしてそこに、風鈴の音も加わる。なんかほっとするし、気持ちが良いですよね。
ーー何ものにも代え難い、貴重な風景だと思います。
北村さん) 実際に観光で来られた方から「気持ちが落ち着きます」というお話もよく伺います。 まずは、みなさんに愛知川宿を訪ねていただいて「昔ここに宿場町があったんだ」ということを一度体感してほしいですね。
試行錯誤を繰り返しながら、少しずつ外へと広がりを見せている「のれんアート」。 その広がりが今後、愛荘町や愛知川宿に新しい風を呼び込んでくれるに違いありません。
「第18回中山道愛知川宿のれんアート」のテーマは「夢」でした。授賞式は8月29日(土)に開催される中山道宿場まつりで行われるとのこと。
展示されていたのれんは、以下の平和堂の店舗でも展示されます。 のれんアートや愛知川宿に魅力を感じた方は、実際に足を運んでみてください。
--------------- アル・プラザ八日市:6月19日~6月28日 平和堂 愛知川店:7月07日~7月12日 フレンドマート豊郷店:7月22日~7月28日 *一部作品のみ アル・プラザ水口:9月03日~9月09日 フレンドマート秦荘店:日程調整中 ---------------
愛荘町では、住んでみたい方やイベントなどに参加したい方を歓迎しています。 本記事を読んで少しでも愛荘町に興味が湧いた方は「♡興味ある」ボタンをクリックして詳しい情報をチェックしてくださいね。
「夢」を描いた作品が中山道を彩る「第18回 中山道愛知川宿のれんアート」 https://smout.jp/plans/28255
移住者のリアルな魅力発信!思いたったが愛荘町 自分の時間を過ごす場所「齋菓子 Ruwam」 https://smout.jp/plans/25135
愛荘町の空き家を“地域と人をつなぐ”場所に。未来に向けた夫婦の挑戦 https://smout.jp/plans/26009


このプロジェクトの地域

愛荘町
人口 2.14万人
愛荘町役場が紹介する愛荘町ってこんなところ!
愛荘町役場が紹介する愛荘町ってこんなところ! 平成18年に2つの町が合併してできた現在の愛荘町は、今年で20年目を迎えます。琵琶湖に流れる川の上流・湖東地域に位置しており、鈴鹿山系からの豊かな清水と自然に恵まれ、古くから水との関わりが深いまちとして発展してきました。
町の東側には、聖武天皇の勅願で行基が開山した湖東三山の一つである金剛輪寺があります。昔から四季折々の雰囲気を楽しめるスポットとして地元の方々をはじめ多くの人に愛され続けている場所です。また、近世には中山道66番目の宿場として愛知川宿が栄え、後の明治には郡役所や警察などの官公署が置かれ、近江鉄道が開通するなど、古くから地方の中心としても栄えてきました。
国の伝統的工芸品に指定されている「近江上布」を中心とした麻織物や、瓶のなかにてまりが入った不思議で美しい滋賀県の伝統的工芸品「愛知川びん細工手まり」など、愛荘町でしか見られない手仕事ならではの「ワザ」が光る工芸品を見られるのも特徴です。
▼愛荘町移住ポータルサイトはこちら https://www.town.aisho.shiga.jp/iju/


















